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トッポッキ日本では「トッポギ」ともTteokbokki レシピ

떡볶이トッポッキ

種類
軽食
地域
韓国・アジア(ソウル(新堂洞))
分量
2人分
難しさ
やさしい
公開
ステンレスのテーブルに緑のメラミン皿のトッポッキ。つやのある赤いコチュジャンのたれに、白い棒状の米の餅、三角のオムク、半分に切ったゆで卵、斜め切りのねぎ。奥にステンレスのコップの麦茶

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トッポッキは、棒状の餅をコチュジャンのたれで甘辛く煮詰めた韓国の軽食です。オムク(韓国の練り物)やゆで卵を一緒に煮るのが定番です。学校帰りや仕事の合間に、粉食店(ぶんしょくてん。韓国語ではプンシクチプ)や市場の屋台で手軽に食べられてきました。

ここでは、韓国の大手レシピサイト「万個のレシピ(만개의레시피)」に投稿された市場風のレシピなどをもとに、米の餅を使います。昆布でとっただしにたれを溶かし、餅を煮ながらとろりと煮詰めます。

トッポッキとは

韓国語では「떡볶이」と書きます。トッ(떡)は餅、ポッキ(볶이)は「炒めたもの」という意味です。いまは煮て作るのが普通ですが、名前には炒め物だったころの名残があります。

宮廷の、しょうゆ味の餅の炒め物

韓国の百科事典『韓国民族文化大百科事典』は、トッポッキを「白い棒状の餅に牛肉や野菜を加えて炒めた料理」と説明しています。餅を4cmほどに切って水に浸し、牛肉、干したズッキーニ、もやし、しいたけ、玉ねぎ、にんじんと炒める作り方です。

韓国の新聞や雑誌の記事は、朝鮮王朝末期の料理書『是議全書(シイジョンソ)』に、餅を牛肉、ごま油、しょうゆ、ねぎ、きのこと炒める作り方が記されていると紹介しています。高価な材料を使い、しょうゆで味をつけるこの料理は、庶民のものではなかったとされます。いまはこれを「宮中(クンジュン)トッポッキ」と呼んでいます。韓国の農村振興庁のウェブ雑誌に寄稿した飲食文化研究者のコ・ヨンさんも、トッポッキは1950年代までは最高級の料理だったと書いています。

新堂洞の屋台と、コチュジャン味のトッポッキ

赤いコチュジャン味のトッポッキは、朝鮮戦争のあとに生まれました。よく知られているのは、1953年にソウルの新堂洞(シンダンドン)の露店で、マ・ボンニムさん(2011年没)が売り始めたという話です。韓国の郵政事業本部が2023年にトッポッキの記念切手を出したときの報道でも、この話が紹介されています。

始まりのきっかけについて、韓国のシニア向け雑誌「ブラボー・マイ・ライフ」は、こんな話を紹介しています。マ・ボンニムさんが、開店したばかりの中華料理店を訪ね、開店祝いの餅をうっかりジャージャー麺の器に落としてしまいました。黒いみそ(チュンジャン)のついた餅が思いのほかおいしかったので、高価なチュンジャンの代わりにコチュジャンで味をつけるようになったと伝えられています。練炭の火で、コチュジャンとチュンジャンを合わせたたれで作ったと書く記事もあります。一方でコ・ヨンさんは、赤いトッポッキが現れたのを1950年代の終わりごろとし、マ・ボンニムさんを、露店でトッポッキを売った女性たちの代表的な一人として挙げています。

新堂洞の路地には、1970年代後半にトッポッキの店が集まりました。「ブラボー・マイ・ライフ」は、路地がMBCのテレビ番組で紹介されて有名になったこと、1970年代半ばに音楽をかけるDJを置いた店が人気を集めたことを伝えています。ガスこんろが普及すると、テーブルで野菜やラーメンと一緒に煮ながら食べる「即席トッポッキ」が、新堂洞の名物になりました。

米の餅(サルトッ)と小麦の餅(ミルトッ)

トッポッキの餅には、うるち米で作る米の餅(쌀떡、サルトッ)と、小麦粉で作る小麦の餅(밀떡、ミルトッ)があります。朝鮮戦争のあと、援助などで小麦粉が広く出回り、米の餅より安い小麦の餅が使われるようになりました。政府が米の代わりに小麦粉を食べるよう勧めた時期と重なります。

韓国の女性誌「アリュール・コリア」は、米の餅の魅力を柔らかくもっちりした食感だとしたうえで、米の餅か小麦の餅かは好みが大きく分かれる話題だと書いています。この記事では米の餅を使います。

トッポッキのレシピ:材料(2人分)

準備 25分(餅を水に浸す時間を含む)調理 30分(ゆで卵を含む)難しさ やさしい

餅とだし

  • トッポッキ用の餅(トック)(米の餅(쌀떡)。直径1.5cm・長さ5cm前後の棒状のもの)(楽天)300g
  • 水400ml
  • 昆布(楽天)5g(10cm角1枚)

具

  • オムク(韓国の四角い平たい練り物)(Amazon|楽天)2枚(約100g)
  • 長ねぎ1本(約100g)
  • 全卵(ゆで卵にする)2個(Mサイズ・殻なし約100g)

たれ

  • コチュジャン(楽天)36g(大さじ2)
  • コチュカル(韓国の粗びき唐辛子)(楽天)9g(大さじ1と1/2)
  • グラニュー糖(上白糖でもよい)(Amazon|楽天)12g(大さじ1)
  • しょうゆ(濃口)10ml(小さじ2)
  • にんにく(すりおろし)5g(小さじ1)

仕上げ

  • 水あめ(楽天)42g(大さじ2)

道具

  • 浅い鍋かフライパン(直径24〜26cm前後。深さ5cm以上)
  • 小鍋(ゆで卵用)
  • 木べら

作り方

  1. ゆで卵を作る

    小鍋にたっぷりの湯を沸かし、冷蔵庫から出した卵2個をお玉で静かに入れる。中火で10〜12分ゆでて固ゆでにする。冷水にとって冷まし、殻をむく。

  2. 餅の下ごしらえをする

    くっついている餅を1本ずつはがし、流水でさっと洗う。買ったばかりで柔らかい餅はこのまま使う。冷蔵庫で固くなった餅や冷凍の餅は、水に10〜20分を目安に浸す。指で押すと表面がわずかにへこむようになればよい。浸しすぎると表面が崩れやすくなるので、長くおかない。

  3. 具を切る

    オムクは1枚を4つの三角形に切る。長ねぎは白い部分を1cm幅の斜め切りに、青い部分を5cm長さに切る。

  4. だしをとってたれを溶かす

    鍋に水400mlと昆布5gを入れて中火にかける。煮立ったら弱めの中火で5分煮て、昆布を取り出す。コチュジャン36g、コチュカル9g、グラニュー糖12g、しょうゆ10ml、にんにく5gを加え、木べらでコチュジャンのかたまりがなくなるまで溶かし、中火で煮立てる。

  5. オムクとねぎの白い部分を煮る

    たれが煮立ったら、オムクとねぎの白い部分を入れ、中火で2分煮る。

  6. 餅を煮て、ゆで卵を加える

    餅を入れ、中火で8〜10分煮る。餅は鍋底にくっつきやすいので、木べらで底からこそげるように絶えず混ぜる。5分ほどたったらゆで卵を加え、転がしながらたれをからめる。餅に竹串がすっと通り、たれが半分ほどに煮詰まって、木べらで鍋底をなぞると筋が1〜2秒残れば煮上がり。煮詰まる前に鍋底が焦げそうなら弱火にする。

  7. 水あめとねぎの青い部分で仕上げる

    水あめ42gを回し入れ、30秒〜1分混ぜてつやを出す。ねぎの青い部分を加えて10〜20秒、しんなりする手前でたれをからめ、火を止める。

ゆで卵はたれの中で割り、黄身をたれに混ぜながら食べてもおいしいです。揚げ物(ティギム)を添えてもよく、飲み物は冷たい麦茶などが合います。

料理科学:固くなった餅を水に浸し、煮て戻す理由

餅が固くなるのはデンプンの老化

トッポッキの餅は、うるち米の粉を蒸して、粘りが出るまでついて作ります。蒸すと、米のデンプンの粒が水を吸ってふくらみ、ほどけて柔らかくなります。これを糊化(こか)といいます。

糊化したデンプンは、冷めると少しずつ分子が並び直し、水を押し出しながら結晶のように固まります。これが老化で、パンが固くなるのと同じ仕組みです。料理科学者のハロルド・マギーは、パンの老化は冷蔵庫の温度で特に速く進むと説明しています。韓国のウィキ「ザ・ウィキ」も、餅はパンより老化が速く、冷蔵庫に入れると固くなると書いています。乾いて固くなるのとは別の現象です。

水に浸してから、たれで煮て戻す

老化したデンプンは、温め直すと結晶がほどけて、ある程度柔らかさが戻ります。固くなったパンを温め直すと柔らかくなるのと同じで、固くなった餅も、たれの中で煮ると中心まで柔らかさが戻ります。

ただし、芯まで固い餅をそのまま煮ると、中が温まる前に表面だけが煮くずれます。先に水に浸すと、表面がわずかに水を吸い、くっついた餅もはがれやすくなります。百科事典にある昔ながらの炒めるトッポッキの作り方でも、ドラマの料理コーナーの作り方でも、餅を水に浸してから使っています。浸しすぎると表面が柔らかくなりすぎるので、指で押してわずかにへこむくらいでやめます。

日本の切り餅は、もち米で作ります。マギーによると、もち米のデンプンはほぼすべてが枝分かれの多いアミロペクチンで、加熱するととても柔らかく粘ります。うるち米には、まっすぐな鎖のアミロースも含まれていて、加熱しても粘りが控えめです。もち米の餅をたれで煮ると溶けて形がくずれるので、トッポッキにはうるち米の餅を使います。

料理科学:たれのとろみ

トッポッキのたれは、とろりと餅にからむのが理想です。とろみは、主に三つのことから生まれます。

一つ目は、水分の蒸発です。400mlの水が半分ほどになるまで煮詰めることで、たれが濃くなります。二つ目は、餅の表面から溶け出すデンプンです。煮ているうちに、糊化した表面のデンプンが少しずつたれに溶け、とろみをつけます。三つ目は、コチュジャンと砂糖・水あめです。コチュジャンはもち米と麦芽などを発酵させて作るみそで、デンプンと糖を含みます。糖は煮詰まると粘りを増します。

デンプンと糖の多いたれは、煮詰まるほど鍋底で焦げやすくなります。木べらで鍋底をこそげながら混ぜ続けるのはそのためです。水あめを最後に入れるのは、市場風のレシピにならい、つやを出すためです。

地域や店による違い

  • 宮中トッポッキ:しょうゆで味をつけ、牛肉や野菜と炒める、辛くない昔ながらの形です。
  • 即席トッポッキ:新堂洞で広まった、テーブルの鍋で野菜やラーメンと一緒に煮ながら食べる形です。
  • 汁の多いトッポッキ:だしを多めにして、スープのように仕上げるものもあります。韓国の料理研究家ペク・ジョンウォンの作り方として「万個のレシピ」に投稿されたものは、汁の多い仕上がりです。
  • しょうゆ・油のトッポッキ:ペク・ジョンウォンはテレビ番組で、コチュジャンを使わず、しょうゆとコチュカルとごま油で炒める「油トッポッキ」も紹介しています。
  • 具とたれ:チーズ、クリーム、ジャージャー、カレー、ロゼ(トマトとクリーム)など、新しい味も広がっています。

手に入りにくい材料の代用

  • トッポッキ用の餅:韓国食材店や通販で、冷蔵・冷凍のものが手に入ります。韓国の棒状の餅(カレトッ)を5cm長さに切り、縦に半分に切っても使えます。日本の切り餅はもち米なので、煮ると溶けて代わりになりません。
  • オムク:韓国の四角い練り物です。日本のさつま揚げを同じ重さ使えます。厚みのあるものは1cm幅に切ります。
  • コチュカル:韓国の唐辛子の粉で、日本の一味唐辛子より粗く、辛さが穏やかで甘みがあります。一味唐辛子はずっと辛いので、同じ量では置き換えられません。代用するときは小さじ1(約2g)から入れ、味をみて足します。色は淡くなります。
  • 水あめ:韓国の水あめ(ムルヨッ)にあたります。韓国のレシピでは、代わりにオリゴ糖のシロップを使うものもあります。ないときは、グラニュー糖を大さじ1(12g)増やします。つやは控えめになります。

失敗したときは

  • 餅の中が固い、または表面が溶ける:固い餅をそのまま煮ると、中が戻る前に表面が煮くずれます。冷蔵庫で固くなった餅は先に水に浸します。反対に、長く浸しすぎた餅は表面が溶けやすくなります。
  • たれが焦げる:混ぜる手を止めたか、火が強すぎるのが原因です。餅を入れたら木べらで鍋底をこそげながら混ぜ続け、煮詰まってきたら火を弱めます。
  • たれがさらさらのまま:煮詰め方が足りません。木べらで鍋底をなぞって筋が1〜2秒残るまで煮ます。
  • ねぎがくたくたになる:ねぎの青い部分を入れるのが早すぎます。火を止める直前に入れて、さっとからめます。

煮詰まったたれはぶくぶくと泡立ち、はねることがあります。顔や手を鍋に近づけすぎないようにします。煮上がった餅は中まで熱く、のどに詰まりやすいので、小さな子どもや高齢の人には小さく切って、冷ましてから出します。

保存

トッポッキは作りたてを食べるものです。冷めると餅のデンプンが老化して固くなり、たれも餅に吸われて少なくなります。

  • 作り置き:たれの材料(コチュジャンからにんにくまで)は、前日に混ぜて冷蔵庫に入れておけます。ゆで卵も、殻つきのまま冷蔵庫で翌日まで置けます。
  • 残ったとき:保存容器に入れて冷蔵庫で翌日まで。温め直すときは、鍋に戻して水30〜45ml(大さじ2〜3)を加え、弱めの中火で混ぜながら、餅が中まで柔らかくなるまで温めます。

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もっと知りたい人へ

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出典

本文とレシピは、上の情報源を比べたうえで独自に組み立て直したものです。